
自社サイトのブログは、3カ月前に公開した記事を最後に更新が止まっています。担当者は自分ひとりで、通常業務の合間に記事を書く時間は取れません。外注を検討して見積もりを依頼しようとしても、記事作成代行に何をどこまで任せられるのかがわからず、問い合わせの文面が書けないまま手が止まります。
見積もりを比較できない原因は、代行会社ごとに対応する工程が違う点です。この記事では、記事作成代行に依頼できる業務の範囲、依頼から公開までの流れ、メリットとデメリット、依頼先を選ぶポイント、公式サイトで公開されている費用の実例を解説します。記事を読めば、見積もりを取る前に自社で決めておく項目がわかります。記事作成代行では、自社がどの工程を手放すのかを先に決めておくことが、依頼先を比べる近道です。
ご依頼・ご相談を検討中の方は、こちらからお問い合わせください。
記事作成代行とは記事の制作を外部の会社やライターに任せる仕組み
記事作成代行は、自社サイトやオウンドメディアに掲載する記事の制作を、外部の制作会社やライターに任せるサービスです。オウンドメディアとは、企業が自社で保有して情報を発信するメディアを指し、自社サイト内のブログやコラムが代表例にあたります。
任せられる範囲は依頼先によって幅があります。記事を1本単位で書いてもらう形から、キーワードの選定から公開後のリライトまでを継続して任せる形まで、契約の単位もさまざまです。エディトルの公式サイトでは、レギュレーションチェック・記事ライティング・校正や校閲・CMSへのアップロード・図表やイラストの制作・写真撮影や加工・企画制作・取材・報酬の支払代行が、依頼できる業務として案内されています。
依頼する側にまったく知識が要らないわけではありません。どの読者に何を伝える記事が欲しいのかは、商品やサービスを持っている会社にしか決められない情報です。代行会社が担うのは、決まった方針を記事の形にする工程だと考えると、社内に残す仕事と外に出す仕事の線を引きやすくなります。
記事作成代行に依頼できる業務の範囲
代行会社が対応する工程は、記事を書く作業だけではありません。どの工程まで含まれているかが見積もりの金額を左右するため、業務の単位で把握しておくと比較が楽になります。記事作成代行に依頼できる業務は、以下のとおりです。
- キーワード選定と記事テーマの設計
- 記事の構成案作成
- 記事のライティング
- 校正と校閲
- 図版とイラストの制作
- CMSへの入稿と公開作業
- 公開後の効果測定とリライト
キーワード選定と記事テーマの設計
キーワード選定は、検索エンジンでどの語句から読者を集めるかを決める工程です。この工程を代行会社に任せると、検索数や競合サイトの状況を調べたうえで、記事にするテーマの一覧を提案してもらえます。記事作成代行Proの公式サイトでは、全プランにキーワード選定とキーワードチェックが含まれると案内されています。
自社で対策したい語句が決まっている場合は、この工程を外した依頼も可能です。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、構成を依頼側が用意するシンプルプランと、構成から任せるスタンダードプランが分かれた料金として案内されています。
テーマの設計を任せるときは、商品の強みと売りたい相手を先に文書で渡します。代行会社は依頼側の商談内容を知らないため、渡す情報の細かさがそのまま提案の精度を決める要因です。
記事の構成案作成
構成案は、記事の見出しと各見出しで書く内容をまとめた設計図です。構成案の段階で内容を確認できると、原稿が仕上がってから大幅に書き直す手戻りを避けられます。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、骨子となる構成案の作成がシンプルプランを除く各プランの対応範囲として案内されています。
確認する側が見るのは、見出しの並びと不足している論点の2点です。自社の商品説明が不足している箇所や、事実関係が怪しい見出しは、構成案のうちに指摘しておきます。
構成案の確認には社内の時間が必要になります。記事作成代行に任せても、承認の工程だけは依頼側に残ると見込んでおくのが現実的です。
記事のライティング
ライティングは、構成案にそって本文を書き上げる工程です。代行会社の多くは、分野ごとに書き手を割り当てる体制を取っています。記事作成代行Proの公式サイトでは、薬品・看護・不動産・保育・金融・教育・建築や施工・法律などの分野に対応し、薬剤師や看護師、建築士、税理士といった国家資格の保有者が在籍していると案内されています。
書き手の指名や固定を希望する場合は、契約前の相談が必要です。同じ書き手が続けて担当すると、記事ごとの文体のばらつきが小さくなります。
原稿の品質を左右するのは、依頼時に渡す情報量です。既存記事のURL、使ってほしい言葉、避けたい表現をまとめた執筆ルール(レギュレーション)を1枚用意しておくと、初回から想定に近い原稿が上がります。
校正と校閲
校正は誤字脱字や表記の揺れを直す作業、校閲は書かれている内容の事実関係を確かめる作業を指します。2つは別の作業で、担当者が分かれている会社もあります。記事作成代行Proの公式サイトで案内されている制作体制は、ライター・ディレクター・校閲者の3名です。
自社の業界に法規制がある場合は、確認の観点を依頼時に伝えます。医薬品や医療機器、化粧品、金融商品を扱う分野では、表現の可否が業界のルールで細かく定まっています。
チェックの回数と修正の回数は、契約前に確認しておく項目です。修正が何回まで無料かは会社ごとに異なり、追加料金の発生条件にもつながります。
図版とイラストの制作
図版は、文章だけでは伝わりにくい手順や数値の比較を、図や表の形にしたものです。エディトルの公式サイトでは、図表やイラストの制作、写真の撮影と加工が対応業務として案内されています。
図版を含めるかどうかで、1本あたりの費用と納期は変わります。文章だけの記事より工程が増えるためです。
自社に素材がある場合は、支給する形で費用を抑えられます。製品写真や社内の資料をそのまま渡せる状態にしておくと、制作の依頼範囲が小さくなります。
CMSへの入稿と公開作業
CMSとは、ウェブサイトの記事や画像を管理して公開するシステムのことで、WordPressが広く使われています。入稿まで任せると、依頼側の作業は公開ボタンを押す前の確認だけになります。記事作成代行Proの公式サイトでは、WordPressへの入稿も全プランの対応範囲です。
入稿を任せるときは、CMSのアカウントを代行会社に発行します。権限の範囲は編集者にとどめ、サイト全体の設定を変更できる管理者権限は自社に残す運用が安全です。
自社のCMSが独自開発の場合は、対応可否を事前に確認します。操作手順のマニュアルを渡す前提になるため、初回の入稿だけ自社で行う形も選べます。
公開後の効果測定とリライト
リライトは、公開済みの記事に加筆や修正を入れて、検索順位や読まれ方を改善する作業です。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、アクセス数の調査、リライトの分析、SEOのアドバイスが対応範囲として案内されています。SEOとは、検索結果で自社のページが上位に表示されるように整える取り組みを指します。
新規記事とリライトでは、代行会社に渡す情報が別物です。リライトでは、公開済み記事の検索順位や流入している語句のデータを代行会社に共有する必要があります。
効果測定まで含めると契約は月額の形になりやすく、記事単位の発注とは金額の考え方が変わります。記事の制作に加えて、公開後の改善までサイトの運用をまとめて任せる契約もあり、株式会社メリルでは、サイト運用代行を月額200,000円で案内しています。継続を前提にするかどうかは、社内で先に決めておく論点です。
記事作成代行の依頼先は3つのタイプに分かれる
依頼先は、窓口の形と品質管理の仕組みで性格が分かれます。同じ金額でも自社の手間が変わるため、タイプの違いを押さえてから候補を絞ります。記事作成代行の依頼先のタイプは、次の3つです。
- 記事制作会社に依頼する
- クラウドソーシングで依頼する
- フリーランスのライターに直接依頼する
記事制作会社に依頼する
記事制作会社は、ライターの選定から品質管理までを自社の体制で行う会社です。窓口がディレクターに一本化され、書き手を探す手間が依頼側に発生しません。記事作成代行Proの公式サイトでは、各社に専属のライターを1名配置し、構成案の作成から完成記事のチェックまでを専門チームが実施すると案内されています。
一方で、金額には体制を維持する費用が含まれるのが前提です。1本だけ試したい場合や、単発の依頼には向かない契約条件もあります。
クラウドソーシングで依頼する
クラウドソーシングは、仕事を募集する場をインターネット上で提供するサービスです。募集を出して応募者を選ぶ形になるため、単価を抑えやすい代わりに、書き手の選定と原稿のチェックは依頼側の仕事として残ります。
応募者の実績を読む時間を確保できるかが判断の分かれ目です。1本目の原稿が想定と違ったときに、自社で書き直す余力があるかどうかも確認しておきます。
フリーランスのライターに直接依頼する
フリーランスのライターに直接依頼する形は、書き手と依頼側が一対一でやり取りする方式です。仲介がない分だけ意図が伝わりやすく、分野の知識を持つ書き手が見つかれば継続的に任せられます。
直接契約では、依頼側が発注者としての義務を負います。公正取引委員会が示している義務は、フリーランスに業務を委託した際、直ちに書面または電磁的方法で取引条件を明示することです。
書き手が体調を崩したときの代替が利かない点は、あらかじめ織り込んでおきます。公開スケジュールに余裕を持たせる、複数の書き手と契約するといった備えが必要です。
記事作成代行に依頼してから記事が公開されるまでの流れ
依頼の流れは会社ごとに細部が異なるものの、大枠は共通しています。自社の作業が発生する場面を先に把握しておくと、社内のスケジュールを組みやすくなります。記事作成代行に依頼してから公開までの流れは、以下のとおりです。
- 問い合わせと見積もりの取得
- ヒアリングと対策キーワードの決定
- 契約と取引条件の明示
- 構成案の確認と執筆
- 納品物の検収と公開
問い合わせと見積もりの取得
最初に、候補となる会社のフォームから問い合わせて見積もりを依頼します。エディトルの公式サイトでは、問い合わせと見積もりが依頼の最初の工程として案内されています。
見積もりを依頼するときに伝える項目は、次のとおりです。
- 記事の本数と1本あたりの想定文字数
- 対策したいキーワードまたはテーマの候補
- 任せたい工程の範囲
- 公開したい時期
- 1本あたりの予算の上限
上記を書いた文書を最初に渡すと、各社から比較できる形の見積もりが返ってきます。条件をそろえずに問い合わせると、含まれる工程が違う見積もりが並び、金額の高低だけでは判断できなくなります。
ヒアリングと対策キーワードの決定
見積もりの前後で、代行会社から事業内容や読者像についてのヒアリングを受けます。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、ヒアリングのあとに対策キーワードと記事数を決める流れが案内されています。
ヒアリングで聞かれる内容は、商品の特徴、想定する読者、競合として意識している会社、記事で達成したい目的です。回答を社内で事前にそろえておくと、打ち合わせが1回で済みます。
問い合わせや資料請求につなげたい記事であれば、その導線も先に伝えます。記事の書き方と着地点は連動するため、目的が後から変わると構成のやり直しが必要です。
契約と取引条件の明示
条件がまとまったら契約に進みます。記事作成代行Proの公式サイトでは、ヒアリングのあとに契約、続いて記事構成案の作成という流れが案内されています。
フリーランスや個人のライターへの直接委託では、発注側にも法律上の義務が生じるため注意が必要です。公正取引委員会は、給付の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を、業務を委託した際に直ちに書面または電磁的方法で明示するよう求めています。報酬の支払期日については、物品等を受け取った日から数えて60日以内のできる限り短い期間内で定め、その期日までに支払う必要があると案内されています。
禁止される行為の定めは、1カ月以上の業務委託が対象です。公正取引委員会が挙げているのは、受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入や利用の強制、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更ややり直しの7つです。
構成案の確認と執筆
契約後、代行会社が構成案を作成し、依頼側が内容を確認します。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、構成案の作成のあとに記事の執筆、編集、校正と進む流れが案内されています。
構成案の確認で必要なのは、修正の指示を文章で具体的に書くことです。「もう少しわかりやすく」のような指示は解釈の幅が広く、修正後の原稿が想定とずれる原因になります。「この見出しに料金表を入れる」のように、追加する要素を名指しで伝えます。
確認にかかる日数も、スケジュールに組み込む対象です。社内の承認者が複数いる場合、確認待ちの期間が納期の大部分を占めることもあります。
納品物の検収と公開
納品された原稿を確認する工程が検収です。検収では、事実関係、自社の表記ルール、依頼した構成との一致を見ます。
公開前に確認しておく項目は、以下の3点です。
- 記載された数字や固有名詞の出典
- 他サイトからの転載がないか
- 自社の商品説明に誤りがないか
修正が必要な箇所は、検収の期間内にまとめて伝えます。納品から日が空いてからの指摘は、追加料金の対象になる場合があります。公開後の記事は自社の発信として読まれるため、最終確認は依頼側の責任で行います。
記事作成代行を利用するメリット
代行を使う価値は、単に記事が増える点だけではありません。社内の時間の使い方と、記事の品質の両方に効きます。記事作成代行を利用するメリットは、次の4つです。
- 社内の工数を制作以外の仕事に回せる
- 記事の本数と公開ペースが安定する
- 専門分野の知識を持つ書き手に頼める
- 検索エンジンを意識した記事構成の提案を受けられる
社内の工数を制作以外の仕事に回せる
記事1本を仕上げるには、調査、構成、執筆、校正、入稿の工程が必要です。通常業務と兼任している担当者がすべてを担うと、更新が止まりやすくなります。制作の工程を外に出すと、社内に残る仕事は方針の決定と確認だけです。
空いた時間の使い道を先に決めておくと、外注の効果がはっきりします。問い合わせ対応の改善や、資料のダウンロード導線の設計といった、社内でしかできない仕事に時間を寄せる形が現実的です。
記事の本数と公開ペースが安定する
書き手が社内に1人しかいない体制では、繁忙期に更新が止まります。代行会社は複数の書き手を抱えているため、本数の増減に合わせて体制を組めます。記事作成代行Proの公式サイトで案内されている在籍ライターは、約80名です。
公開ペースが一定になると、効果の検証もしやすくなります。月に1本と月に10本では、検索順位の変化を読み取るまでの期間が変わるためです。
専門分野の知識を持つ書き手に頼める
自社の分野に知識がある書き手を探す作業は、社内の人脈だけでは限界があります。代行会社は分野ごとに書き手を登録しており、資格保有者が在籍している会社もあります。記事作成代行Proの公式サイトで在籍が案内されている有資格者は、薬剤師、看護師、建築士、税理士などです。
専門性は、検索エンジンの評価にも関わります。Googleは、ランキングシステムがさまざまな要因を組み合わせて、経験・専門性・権威性・信頼性を備えたコンテンツを特定しており、なかでも信頼性が最も重要だと説明しています。
検索エンジンを意識した記事構成の提案を受けられる
SEOを前提に制作している会社は、検索結果の状況を見たうえで構成を提案します。記事作成代行Proの公式サイトでは、SEOライティング、キーワードチェック、アクセス数の調査が全プランに含まれると案内されています。
ただし提案の中身を判断するのは自社です。Googleは、コンテンツの自己評価の観点として、独自の情報や分析を提示しているか、実質的で完全な説明があるか、他の情報源の焼き直しになっていないかを挙げています。提案された構成が既存の上位記事をなぞるだけの内容であれば、掲載しても読者に選ばれる理由が残りません。
記事作成代行のデメリットと対処法
外注には費用と管理の負担が伴います。想定していないと、記事は増えたのに成果が出ない状態になります。記事作成代行のデメリットは、以下の5つです。
- 費用がかかり本数を増やすほど負担が重くなる
- 自社に記事制作の知見が残りにくい
- 想定と違う原稿が上がると修正のやりとりが増える
- 大量生成だけを狙った記事は検索評価を損なう
- 公開した記事の責任は依頼した会社が負う
費用がかかり本数を増やすほど負担が重くなる
文字単価や記事単価で契約する場合、本数と文字数がそのまま金額に比例します。予算の上限を先に決め、1本あたりの文字数の目安と月の本数を掛け合わせて試算しておきます。
対処法は、任せる工程を絞る方法です。構成案を自社で作れば、構成から任せるプランより単価の低いプランを選べます。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、ライティングと編集のみのシンプルプランと、構成から対応するスタンダードプランで文字単価が分かれています。
自社に記事制作の知見が残りにくい
制作を丸ごと任せ続けると、どの判断でその構成になったのかが社内に残りません。担当者が代わったときに、依頼の出し方から作り直すことになります。
対処法は、構成案と修正指示のやり取りを社内に記録として残す運用です。どの指摘で原稿がどう変わったかを1枚にまとめておくと、次の担当者が引き継げます。将来の内製化を視野に入れるなら、最初の数本だけ自社で書いて基準を作る進め方もあります。
想定と違う原稿が上がると修正のやりとりが増える
依頼時に渡した情報が足りないと、事実関係は正しくても自社の伝えたい内容とずれた原稿が納品されます。修正の往復が増えるほど、外注で削ったはずの社内工数が戻ってきます。
対処法は、執筆ルールと参考記事を初回に渡す方法です。自社のトーン、使う用語、避けたい表現、良い例と悪い例を1枚にまとめます。初回の納品後には、修正した理由を添えてフィードバックを返すと、2本目以降の精度が上がります。
大量生成だけを狙った記事は検索評価を損なう
本数を増やすこと自体が目的になると、内容の薄い記事が並びます。Googleはスパムポリシーで、ユーザーをサポートすることではなく検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成する行為を、大量生成されたコンテンツの不正使用として挙げています。生成AIツールなどを使い、ユーザーにとっての価値を付加せずに大量のページを生成する行為も、同じ不正使用の例です。
他サイトの記事を言い換えただけの原稿にも同じ問題があります。Googleは、他サイトのコンテンツをコピーし、語句を類義語に置き換えるなどの若干の修正を加えて転載する行為を、無断複製されたコンテンツとして挙げています。対処法は、検収の観点に「自社にしか書けない情報が入っているか」を加える運用です。
公開した記事の責任は依頼した会社が負う
記事を書いたのが外部であっても、公開した記事は自社の発信として読まれます。誤った情報を載せたときに問い合わせを受けるのは自社です。
自社以外のメディアへ記事を出稿する場合は、広告表示の扱いにも注意が必要になります。消費者庁は、令和5年10月1日から、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す表示を規制の対象としています。事業者が第三者に依頼や指示をして行わせた表示も、事業者の表示に該当する扱いです。規制の対象は商品やサービスを供給する事業者であるため、出稿の判断をする側が表示の形を確認します。
記事作成代行の依頼先を選ぶポイント
金額だけで決めると、含まれる工程の違いを見落とします。比較の観点を先にそろえておくと、複数社の見積もりを同じ基準で読み比べられます。記事作成代行の依頼先を選ぶポイントは、次の6つです。
- 見積もりに含まれる工程を確認する
- 制作体制とチェックの担当者を確認する
- 自社の分野の実績と書き手の専門性を確認する
- 生成AIの使い方と開示の方針を確認する
- 著作権の扱いを契約書で確認する
- 少ない本数のテスト発注から始める
見積もりに含まれる工程を確認する
同じ「1記事」でも、含まれる工程は会社ごとに違います。キーワード選定、構成案、執筆、校正、図版、入稿、リライトのどこまでが金額に入っているかを、項目ごとに確認します。
確認の方法は、業務の一覧表を自社で作り、各社に対応の可否を記入してもらう形が確実です。含まれない工程は自社の作業として残るため、見積もりの金額に社内の人件費を足して比べる必要があります。
修正の回数と追加料金の条件も、同じ表に入れる項目です。修正が2回まで無料の会社と、無制限の会社では、実際に支払う金額が変わります。
制作体制とチェックの担当者を確認する
原稿を書く人と確認する人が分かれているかどうかは、品質の安定に直結します。記事作成代行Proの公式サイトでは、ライター、ディレクター、校閲者の3名体制で対応すると案内されています。
窓口となるディレクターがつくかどうかも確認の対象です。書き手と直接やり取りする形式は意図が伝わりやすい反面、依頼側に進行管理の負担が生じます。
再委託の有無も聞いておきます。契約した会社がさらに外部へ委託する場合、品質管理の責任範囲は不透明です。
自社の分野の実績と書き手の専門性を確認する
実績は、業界と記事の種類の2つで見ます。同じBtoBでも、製造業の技術記事とソフトウェア製品の導入事例では必要な知識が違うためです。BtoBとは、企業が企業に向けて商品やサービスを提供する取引を指します。
専門性の裏付けとして、資格保有者や監修体制を用意している会社も候補です。記事作成代行Proの公式サイトでは、約80名のライターと国家資格の保有者が在籍していると案内されています。
守秘義務の範囲も確認の対象です。取材や社内資料の提供が発生する依頼では、情報の扱いを契約書に明記しておきます。
生成AIの使い方と開示の方針を確認する
生成AIを使った制作プランを公開している会社もあります。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、AI記事代行プランが1本あたりの記事単価で案内されており、構成案の作成から編集と校正までを含む内容です。
確認すべきは、使い方と人の手が入る工程です。Googleは、コンテンツを誰が、どのように作成したか、なぜ作成したかを明らかにすることを挙げ、AIの活用についても開示が重要だと説明しています。事実確認と加筆を人が行う体制であれば、AIの利用そのものが問題になるわけではありません。
自社の方針も先に決めておきます。AIの利用を記事に明記するかどうかは、読者との関係で判断する項目です。
著作権の扱いを契約書で確認する
納品された記事の著作権が誰に帰属するかは、契約書の記載で決まります。文化庁は、著作権は譲渡できる一方で、著作者人格権は譲渡できないと解説しています。
確認する条項は、著作権の譲渡の有無と、譲渡する権利の範囲です。記事を加筆や再編集して別の媒体に使う予定があるなら、二次的著作物に関する権利まで含まれているかを事前に確かめます。
納品物の二次利用の範囲も、同じタイミングで詰める項目です。資料やメールマガジンへの転用を考えている場合は、その用途を契約前に伝えます。
少ない本数のテスト発注から始める
初回から大量に発注すると、品質が合わなかったときの損失が大きくなります。1本から3本程度で試し、原稿の質と担当者の対応速度を確かめる進め方が安全です。
テスト発注で見るのは、初稿の完成度、修正指示への反応、納期の遵守の3点です。初稿の段階で事実関係の誤りが多い場合、本数を増やすと検収の負担が跳ね上がります。
複数社に同じ条件で発注すると比較がしやすくなります。同じキーワードで1本ずつ依頼し、上がってきた原稿を並べて読む方法です。
記事作成代行の費用の実例
費用は、依頼する工程の範囲と契約の単位で変わります。公開されている料金を見ると、文字単価で示す会社と、月額と初期費用で示す会社に分かれます。各社の公式サイトで案内されている料金は、以下の表のとおりです。
| サービス名 | 公式サイトで案内されている料金 |
|---|---|
| 記事作成代行ウルトラ | 文字単価4.5円(税別)から。AI記事代行プランは1本16,000円(税別)・初期費用0円 |
| 記事作成代行Pro | 文字単価4.5円から8.5円までの5プラン |
| エディトル | 初期費用300,000円から、月額サービス利用料60,000円から、記事費用は見積もり |
文字単価の会社では、任せる工程が増えるほど単価が上がる料金設計が見られます。記事作成代行ウルトラの公式サイトでは、ライティングと編集のみのシンプルプランが文字単価4.5円(税別)、構成から記事作成まで対応するスタンダードプランが文字単価6.5円(税別)、高難度キーワードに対応するプレミアムプランが文字単価10円(税別)からと案内されています。
月額の会社では、記事単価とは別に体制を維持する費用が必要です。エディトルの公式サイトでは、初期費用がクリエイターの確保難易度によって変動し、月額サービス利用料には契約期間の縛りがないと案内されています。
自社の予算と照らすときは、記事1本の金額ではなく、月あたりの合計で比べます。文字単価の契約では想定文字数を掛けた金額、月額の契約では月額利用料と記事費用に初期費用を契約予定の月数で割った金額を足した数字が、比較できる形です。
記事作成代行は依頼する工程を決めてから選びましょう
記事作成代行を使いこなす分かれ目は、金額の交渉ではなく、任せる工程の線引きにあります。同じ1記事でも含まれる作業が違うため、範囲を決めないまま見積もりを並べても比較になりません。
記事作成代行を依頼する前に決めておく項目は、次の4つです。
- 任せる工程の範囲(キーワード選定・構成案・執筆・校正・図版・入稿・リライト)
- 記事の本数と公開したい時期
- 1本あたりと月あたりの予算の上限
- 確認と承認を社内の誰が行うか
上の4点を書いた1枚の文書を用意すれば、複数の会社へ同じ条件で見積もりを依頼でき、返ってきた金額を同じ物差しで読めます。テスト発注で原稿の質と対応速度を確かめてから本数を増やす進め方なら、合わなかったときの損失も小さく抑えられます。
まずは自社サイトの記事で止まっている工程を書き出し、外に出す工程と社内に残す工程を分けるところから始めましょう。
ご依頼・ご相談を検討中の方は、こちらからお問い合わせください。
