
CPA が上がったとき、最初にやりたくなるのは入札の調整です。しかし原因が入札以外にある場合、調整しても CPA は下がらず、クリック単価だけが上がります。順序を決めておくと、この空振りを減らせます。
1. 計測が壊れていないか
いちばん多く、いちばん見落とされるのがこれです。タグの入れ替え、サイトの改修、同意管理ツールの導入。どれもコンバージョン計測を静かに壊します。
CPA が「上がった」のではなく、コンバージョンが「数えられなくなった」だけ、という場合があります。広告の管理画面だけを見ていると区別がつかないので、解析ツール側の数字と突き合わせます。
2. 検索語句が変わっていないか
部分一致は文字列の一致だけでなく、検索意図やランディングページ、広告グループ内のキーワードなど複数のシグナルを用いて、関連する検索語句へ配信されます。そのため、検索語句の構成は運用中に変化します(入札の自動化とは別の仕組みです)。当初は想定していなかった語句で配信が増え、そちらは CVR が低いことが多い。全体の CPA だけを見ていると、この構造変化が見えません。
検索語句を実際に見て、意図の違う語が混ざっていれば除外します。除外キーワードは通常のキーワードと違い、類似パターンや言い換えには自動的に一致しません。除外側の部分一致・フレーズ一致・完全一致も通常のキーワードとは挙動が異なります。アカウント・キャンペーン・広告グループのどの範囲に適用したかを確認したうえで、追加後も検索語句レポートで配信の実態を確認します。
3. 季節性か、単発の出来事か
前月比で見ると悪化していても、前年同月比では変わっていない、ということがあります。比較の取り方を変えるだけで判断が変わるなら、それは季節性です。
4. 競合の動きが変わっていないか
新規参入や、既存の競合の予算増額があると、同じ入札でも表示される位置が下がります。オークションの指標を見れば、自社の問題なのか市場の変化なのかがある程度切り分けられます。
4 つを確かめてから、手を入れる
ここまで確かめて初めて、入札・広告文・遷移先のどれを触るかが決まります。遷移先に原因がある場合はLP の改善はどこから手をつけるかを、獲得の枠そのものを増やしたい場合は成果報酬型広告の仕組みと向き不向きもあわせてご覧ください。
媒体をまたいだ運用と、獲得後の継続までの設計はデジタルマーケティング支援で扱っています。
