
広告予算は「出せる金額」から決めると、多すぎても少なすぎても気づけません。順序は逆で、事業計画から逆算します。必要なのは4つの数字だけです。目標件数、許容できる獲得単価、その掛け算、そして学習が回るかの確認です。
ステップ1:目標から必要な獲得件数を出す
起点は売上目標や契約目標です。「今期あと何件の新規が必要か」を先に確定させます。ここが曖昧なまま予算だけ決めると、後から成果を評価する基準がなくなります。月次に割り、商談化率や成約率を挟んで「広告に求めるコンバージョン件数」まで落とします。
ステップ2:1件にいくら払えるかを決める
次に許容CPA(獲得単価の上限)です。これは広告の相場ではなく、自社の粗利と回収期間から決まる数字です。導出の手順はCACとLTVから、許容できる獲得単価を決めるに詳しくまとめています。
ステップ3:件数×許容CPAで予算の当たりをつける
月に必要な件数と許容CPAが決まれば、必要予算はその掛け算です。月30件必要で許容CPAが2万円なら60万円、というだけの計算ですが、この形にしておくことに意味があります。予算の増減が「件数の増減」として事業計画に接続され、「なんとなく増額・削減」がなくなるからです。
ステップ4:その予算で学習が回るかを確認する
最後に、算出した予算で自動入札の学習に足るコンバージョン数が集まるかを確認します。予算が小さすぎると、配信はできても機械学習の判断材料が集まらず、成果が安定する前に月が終わります。データ量と学習の関係はスマート自動入札が「効かない」と感じたときに疑う3つの前提で書いたとおりです。件数が集まらない予算規模なら、キャンペーンを絞って1点に集中させる方が結果的に早く回ります。
よくある失敗
- 相場から決める — 「業界の平均予算」は自社の粗利構造と無関係です。同じ100万円でも、許容CPAが違えば意味が変わります
- 予算を細かく分けすぎる — 少ない予算を多数のキャンペーンに割ると、どれも学習が回りません
- 一度決めて見直さない — 成約率や許容CPAの前提が変われば必要予算も変わります。四半期ごとに前提から置き直します
なお、広告のどの指標を目標に置くかは広告のKPIは、事業のKPIから逆算して決めるをご覧ください。
SINCEEDがお手伝いできること
SINCEEDでは、予算の算定を広告の話としてではなく、事業計画の一部として設計しています。目標件数・許容CPA・必要予算の整理から始めたい方は、無料の市場分析からご相談ください。
よくある質問
最初の予算はいくらから始めるべきですか?
金額そのものより「検証したい仮説に足りるか」で決めます。ステップ1〜4で出した必要予算に届かない場合は、対象を1商材・1エリアに絞って、その範囲で学習が回る規模を確保する方が、薄く広くばら撒くより早く答えが出ます。
予算と入札の目標値はどちらを先に決めますか?
予算が先です。予算は事業計画から、入札の目標値(目標CPA等)は許容CPAから、それぞれ逆算します。同じ源流から出る2つの数字なので、順序を守れば矛盾しません。
予算を増やせば件数は比例して増えますか?
ある規模までは近い動きをしますが、需要の上限に近づくと1件あたりの単価が上がり、比例しなくなります。増額は一度に大きく変えず、段階的に効率の変化を見ながら判断します。
