
自社サイトからの問い合わせが月に数件で止まったまま、来期は商談数を増やすよう求められています。SEOと広告とSNSのどれから手を付けるかを調べているうちに一日が終わり、実務は一つも進みません。Web集客の代行を探し始めても、検索して出てくるのは会社の紹介ばかりで、何をどこまで任せられるのかは書かれていません。
代行で成果が出るかどうかの分かれ目は、依頼する前に固める業務範囲と成果地点です。この記事では、Web集客の代行に出せる業務と自社に残る役割、料金体系と公開されている費用の実例、代行先の選び方、よくある失敗例を解説します。記事を読めば、複数社の見積もりを並べたときにどこを比べればよいかがわかります。任せる範囲と成果地点を契約前に文書で固めておけば、費用の比較も会社の見極めもできるようになります。
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Web集客の代行とは集客の実務を外部の会社に任せるサービス
Web集客の代行は、自社サイトやSNSへ見込み客を集める業務を、外部の会社が実務まで引き受けるサービスです。助言と設計だけを受けるコンサルティングと違い、広告の入稿・記事の執筆・レポートの作成といった手を動かす部分まで委託先が担当します。
委託の対象になるのは、検索エンジンやSNSなど集客の入口にあたる工程です。Googleは、検索での存在感を高める取り組みをSEOと説明し、サイトのコンテンツや構成の見直し・技術的なアドバイス・コンテンツ開発・キーワード調査などをSEO業者の業務として挙げています。広告やSNSの運用も、同じように工程ごとに切り出して委託できます。
ただし、集客の業務がすべて外へ出るわけではありません。自社の商品情報や顧客像を渡すのは依頼側の仕事で、施策の方向性を決める判断も依頼側に残ります。
Web集客の代行に出せる業務の範囲
Web集客と一口に言っても、検索・広告・SNSでは必要な知識も費用のかかり方も別物です。自社が弱い工程はどれかを見分けておくと、見積もりの読み方が変わります。Web集客の代行に出せる業務の範囲は、以下の5つです。
- 検索からの流入を増やすSEO
- 費用をかけて短期間で集客するWeb広告の運用
- 記事や資料を作るコンテンツ制作
- 継続的な発信で認知を広げるSNS運用
- 店舗や地域の集客につながるMEO対策
検索からの流入を増やすSEO
SEOは、検索結果からの流入を増やす施策の総称です。Googleはスターターガイドで、SEOをGoogle検索での存在感を高める取り組みだと説明しています。代行に出した場合、委託先はサイトの構造やコンテンツを検索エンジンが理解しやすい形へ変えていきます。
GoogleがSEO業者の業務として挙げている項目は、次のとおりです。
- サイトのコンテンツや構成の見直し
- ホスティング・リダイレクト・エラーページ・JavaScriptなどの技術的なアドバイス
- コンテンツ開発
- オンラインビジネス促進キャンペーンの管理
- キーワード調査
- SEOトレーニング
- 市場や地域に関する専門知識
- 生成AI最適化
業務の幅が広いことが、SEOの見積もり額が会社によって大きく変わる理由です。記事の執筆だけを請け負う会社と、サイトの改修から研修まで請け負う会社では、同じ「SEO対策」の名前でも中身が一致しません。見積もりを取るときは、挙げた項目のどれが含まれるのかを一つずつ確認します。
効果が出るまでの時間も、契約前に共有しておきたい点です。Googleは、数時間で反映される変更と数か月かかる変更があるとし、一般的には数週間待ってから検索結果への影響を確認するようすすめています。
費用をかけて短期間で集客するWeb広告の運用
Web広告の運用代行では、委託先が広告の設計・入稿・入札の調整・レポートの作成までを担当します。検索結果に表示される検索連動型広告のほか、SNS広告やディスプレイ広告も同じ枠組みで委託できます。
費用の考え方は、SEOとは別です。Google広告はオークション制で、検索が行われるたびに表示する広告と掲載順位が決まります。広告主はキャンペーンごとに1日の平均予算を設定し、Googleの案内では1か月の上限額が1日の平均予算に1か月の平均日数である30.4を掛けた額です。
1日単位では予算を超える日があります。Googleは、1日の費用が1日の平均予算の最大2倍まで超過する場合があると説明しています。この動きは超過配信と呼ばれます。月の上限額は変わらないため、日ごとの金額だけを見て慌てる必要はありません。
広告費と代行の手数料は、別々に発生します。委託先へ支払うのは運用の手数料で、媒体へ支払う広告費は依頼側のアカウントから出ていく形が一般的です。
記事や資料を作るコンテンツ制作
コンテンツ制作は、集客の入口になる記事・ホワイトペーパー・動画・ランディングページを作る工程です。ホワイトペーパーとは、見込み客に名前と連絡先を登録してもらう代わりに配布する資料を指します。GoogleはSEO業者の業務としてコンテンツ開発を挙げており、生成AI最適化も同じ一覧に並ぶ項目です。
制作だけを切り出して委託する形も選べます。企画と検証を自社で持ち、執筆とデザインだけを外部へ出せば、判断の経験が社内に残ります。反対に企画から検証まで一括で任せると、担当者の負荷は下がる代わりに、社内で内容を評価する目が育ちません。
制作物の確認は、依頼側の仕事として残ります。自社の商品説明や実績に誤りがないかを判断できるのは依頼側だけです。
継続的な発信で認知を広げるSNS運用
SNS運用の代行では、アカウントの設計・投稿の制作・広告配信・インフルエンサーの起用までが対象になります。委託の範囲は会社ごとに違い、投稿の制作だけを請け負う形から、広告配信まで含む形まで分かれます。
法令上の注意点は、代行に出しても消えません。消費者庁は、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す行為をステルスマーケティングとし、景品表示法違反に当たると示しています。規制は令和5年10月1日に施行され、企業がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示するものも対象です。SNS投稿やレビュー投稿だけでなく、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌も対象に含まれます。
規制の対象者は、商品やサービスを供給する事業者だけです。消費者庁は、企業から広告依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者は規制対象ではないと明記しています。SNS運用を委託しても、表示の責任は依頼した自社が負います。
店舗や地域の集客につながるMEO対策
MEO対策は、Googleマップやローカル検索の結果で自社の店舗情報を見つけやすくする施策です。MEOはマップエンジン最適化の略で、Googleビジネスプロフィールの情報を整える作業が中心になります。
順位を決める主な要素は公開されています。Googleは、ローカル検索結果が主に関連性・距離・知名度に基づいて表示されると説明しています。距離は利用者の現在地との関係で決まるため、施策で動かせる範囲には限りがあります。
料金を払って順位を上げる方法は存在しません。Googleは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていないと明記しています。上位表示を保証すると説明するMEOの営業を受けたときは、Googleの記載と照らして判断します。
Web集客の代行に出せない業務と自社に残る役割
委託先へ渡せるのは実務の工程で、事業の中身に関する判断は渡せません。代行を入れても担当者の仕事がゼロにならないのは、渡せない部分が必ず残るためです。Web集客の代行に出せない業務と自社に残る役割は、次の3つです。
- 商品と顧客の情報を委託先へ渡す
- 施策の方向性と予算を決める
- 制作物の確認と社内の調整を行う
商品と顧客の情報を委託先へ渡す
委託先は、自社の商品や顧客について外部からわかる範囲しか知りません。Googleは、SEO業者を選ぶ際の確認項目として、業者が自社とそのビジネスに関心を持っているかを挙げています。関心の有無を確かめられるのは、依頼側が自社の情報を渡したあとです。
渡す情報は、商品の仕様だけではありません。よく届く質問・失注の理由・競合と比較されたうえで選ばれた理由まで共有すると、委託先が作る記事や広告文の精度が上がります。
情報が社内のどこにあるかの整理は、依頼前に済ませておくのが得策です。営業部門しか知らない情報を集めるところから始めると、契約後の最初の1か月が情報収集で終わります。
施策の方向性と予算を決める
どの施策にいくら使うかの決定は、依頼側に残ります。Google広告では、キャンペーンごとの1日の平均予算を広告主が設定し、金額はいつでも変更できる仕組みです。予算の上限を決めるのは広告主の判断になります。
委託先の提案をそのまま受け入れると、予算配分の根拠が社内に残りません。提案を受けた場面では、なぜその配分になるのかを説明してもらい、社内の会議で説明できる状態にしておきます。
成果地点の設定も、依頼側が決める範囲です。問い合わせ件数を成果とするのか、受注金額まで見るのかで、委託先が取る手段は変わります。
制作物の確認と社内の調整を行う
記事や広告文の最終確認は、依頼側が行います。表示の責任が自社にある以上、事実と違う表現や誇張が混ざっていないかを見る工程は外せません。
社内の調整も残る仕事です。サイトの改修には情報システム部門、実績の掲載には営業部門の確認が要ります。
アカウントの権限管理も依頼側の役割です。Googleは、SEO監査を受け取る段階でSearch Consoleへ読み取り権限のみを付与するようすすめており、管理権限は依頼側が持ったままにできます。
Web集客の代行にかかる料金体系と費用の実例
見積もりの金額だけを並べても、料金体系が違えば比較になりません。同じ月額20万円でも、広告費を含むかどうかで実際の支出は変わります。Web集客の代行の料金で押さえる点は、以下の4つです。
- 月額固定型
- 広告費連動型
- 成果報酬型
- 初期費用と最低契約期間
月額固定型
月額固定型は、業務の範囲を決めて毎月同じ金額を支払う形です。SEOやサイト改善のように成果が出るまで時間のかかる施策で採用されます。
各社の公式サイトに掲載されている月額固定型の料金は、以下の表のとおりです。
| 会社 | プラン | 公式サイトの記載 |
|---|---|---|
| メリル | SEOコンサルティング | 月額30万円 |
| メリル | サイト運用代行 | 月額20万円 |
| バリューエージェント | Webマーケティングの運用代行プラン | 月額15万円〜 |
| バリューエージェント | MEO対策プラン | 月額3万円〜 |
| MPH | WEBコンサルティング PLAN25 | 月額25万円(税抜) |
| MPH | SEO対策 | 月額20万円(税抜) |
| S&Eパートナーズ | 運用代行プラン | 初期費用30万円と月額20万円 |
メリルでは、SEOコンサルティングを月額30万円、サイト運用代行を月額20万円で提供しています。バリューエージェントの公式サイトでは、Webマーケティングの運用代行プランが月額15万円〜と案内されています。MPHの公式サイトでは、WEBコンサルティングのPLAN25が月額25万円(税抜)で、月1回のコンサルティング・競合調査・キーワード無制限のSEO対策・アクセス解析のレポート作成などが含まれると案内されています。
同じ月額でも、含まれる業務の数は会社ごとに別です。金額の高低ではなく、自社が必要とする工程が入っているかで並べ替えると判断しやすくなります。
広告費連動型
広告費連動型は、媒体へ支払う広告費に対して決まった割合を手数料として支払う形です。運用の手間が広告費の規模に比例するため、Web広告の運用代行で広く使われています。手数料の割合は会社ごとに異なり、以下の表では広告費の15%〜20%の例があります。
各社の公式サイトに掲載されている広告運用代行の料金は、以下の表のとおりです。
| 会社 | 公式サイトの記載 |
|---|---|
| バリューエージェント | 月額費用は広告費の20%、最低5万円 |
| MPH | 運用額の15%より、最低月額10万円(税抜) |
| スリーカウント | 広告費10万円までは月額3万円、広告費150万円までは月額23万円、初期費用は3万円または5万円、最低運用期間は3ヶ月 |
最低手数料の設定にも目を向けます。広告費が月10万円の段階で20%の手数料を当てはめると2万円にしかならず、運用の工数に見合いません。バリューエージェントの公式サイトでは最低5万円、MPHの公式サイトでは最低月額10万円(税抜)と案内されています。広告費が小さいうちは、割合ではなく最低額のほうが支払い額を決めます。
広告費そのものは、手数料と別に必要です。月10万円の広告費で最低手数料が5万円なら、支出は月15万円になります。予算を組む段階で両方を足した金額を見ておくと、初月に想定外の支出が出ません。
成果報酬型
成果報酬型は、決めた成果が出たときだけ費用が発生する形です。検索順位やアポイントの獲得件数を成果地点に置く例があります。
スリーカウントの公式サイトでは、成果報酬型SEO対策について初期費用0円・月額固定費用0円・対策キーワードが10位以内に入った日のみ日額500円〜の課金・契約期間6か月以上と案内されています。
支払いが発生しない月がある一方で、成果地点の置き方には注意が必要です。検索順位が上がっても問い合わせが増えるとは限らず、順位を成果地点にすると費用と売上が連動しません。また、Googleはインデックス登録も一般的に保証されていないと明記しており、順位を約束できる会社は存在しません。
成果報酬型を検討する場合は、成果の定義を数字で書き出します。順位か問い合わせ件数か受注金額かを契約書に明記すると、後から解釈が割れません。
初期費用と最低契約期間
月額だけを比べると、総額を読み違えます。初期費用に「月額×最低契約期間」を足した金額が、実際に支払う下限です。
各社の公式サイトに掲載されている初期費用と契約期間は、以下の表のとおりです。
| 会社 | サービス | 公式サイトの記載 |
|---|---|---|
| スリーカウント | リスティング広告運用代行 | 初期費用3万円(広告費50万円未満の場合)、最低運用期間3ヶ月 |
| スリーカウント | 成果報酬型SEO対策 | 初期費用0円、契約期間6ヶ月以上 |
| S&Eパートナーズ | MEO対策ベーシックプラン | 月額5万円、6ヶ月以上 |
契約期間の縛りには理由があります。Googleは、数時間で反映される変更と数か月かかる変更があるとし、数週間待ってから検索結果への影響を確認するようすすめています。3か月で解約すると、施策の良し悪しを判断する材料が集まりません。
期間の長さは、解約条件とセットで確認します。中途解約時の違約金・引き継ぎ資料の範囲・広告アカウントの所有者が誰になるのかを、契約書の文面で確かめておきましょう。
Web集客を代行に出すメリット
自社で担当者を採用して育てる方法と比べると、代行には時間と費用の面で差が出ます。Web集客を代行に出すメリットは、以下の4つです。
- 自社にない実務の経験を使える
- 施策の立ち上がりが早い
- 担当者が本来の業務に時間を戻せる
- 採用と育成にかかる費用を抑えられる
実務の経験と立ち上がりの早さは、同じ理由から生まれます。広告の入稿や記事の設計は手順の決まった作業で、経験のある担当者が動けば契約の初月から施策が回り始めます。社内の担当者が調べながら進める場合、同じ作業に数か月かかることも珍しくありません。
担当者の時間が戻る効果は、兼任の担当者ほど大きくなります。営業や総務と兼任している担当者がWeb集客の実務を抱えると、どちらの業務も中途半端になりがちです。実務を外に出せば、社内では施策の判断と社内調整に時間を使えます。
採用と育成にかかる費用の差は、人を雇う場合と比べると明確です。Web集客の経験者を採用すれば、給与のほかに採用費と教育の時間がかかり、退職すれば知識ごと失われます。委託であれば、契約期間の範囲で支出の金額が確定します。
Web集客を代行に出すデメリット
代行を入れても解決しない問題があります。契約してから気づくと、費用だけが出ていく期間が生まれます。Web集客を代行に出すデメリットは、次の4つです。
- 社内にノウハウが残りにくい
- 成果が出るまでに時間と費用がかかる
- 委託先の理解不足で施策がずれる
- 表示の法令上の責任は自社に残る
社内にノウハウが残りにくい
実務を外に出すと、判断の根拠が社内に蓄積しません。キーワードをなぜその順で選んだのか、広告文をなぜ差し替えたのかが共有されないまま、結果の数字だけが報告される状態になりがちです。
対策は、定例の打ち合わせを報告の場から学習の場に変えることです。施策の結果だけでなく、判断の理由と次に試す仮説を説明してもらうと、社内に考え方が残ります。
レポートの形式も、契約前に決めておきます。順位や表示回数の一覧だけでは、社内で議論ができません。
成果が出るまでに時間と費用がかかる
SEOやコンテンツ制作は、契約した月に成果が出る施策ではありません。Googleは、数時間で反映される変更と数か月かかる変更があると説明しています。費用は毎月発生する一方、成果の判定には時間が必要です。
短期で結果が欲しい場合は、Web広告の運用を先に入れる選択肢があります。広告は予算を投じた日から配信が始まるため、SEOよりも早く数字が動きます。
費用の見通しを立てる単位は、半年から1年です。月額だけでなく、期間全体の総額を社内で合意しておくと、途中で予算が止まる事態を避けられます。
委託先の理解不足で施策がずれる
委託先が持っているのは、自社の事業を外から見た情報です。商品の強みや顧客の実像が伝わらないまま施策が進むと、集まる問い合わせの質が下がります。
Googleは、SEO業者を選ぶ際の確認項目として、業者が自社とそのビジネスに関心を持っているかを挙げています。契約後も外から見た情報のまま施策を組む可能性が高いのは、商談の段階で事業の中身を質問してこない会社です。
ずれを早く見つけるには、最初の制作物を細かく確認します。記事の構成案や広告文の初稿の段階で認識の違いを指摘すれば、修正の手戻りは小さく済みます。
表示の法令上の責任は自社に残る
広告表示の責任は、代行に出しても移りません。消費者庁は、ステルスマーケティング規制の対象者を商品やサービスを供給する事業者に限ると明記し、広告依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者は規制対象ではないとしています。
委託先が作った記事やSNS投稿でも、内容を確認する責任は依頼側にあります。景品表示法のほか、扱う商材によっては薬機法や特定商取引法の確認も必要です。
自社の確認体制を、契約と同時に決めておきます。誰が何を見るのかが決まっていないと、確認のないまま公開される投稿が生まれます。
Web集客の代行先の選び方
会社の規模や実績の件数だけでは、自社に合うかどうかは判断できません。確認する項目を先に決めておくと、商談の場で比較の材料が集まります。Web集客の代行先の選び方は、以下の5つです。
- 過去の実績と同業種の経験を質問する
- Google検索の基本事項に沿った手法かを確認する
- 成果の指標と測定方法を契約前にそろえる
- アカウントの権限は読み取りから渡す
- 見積もりの内訳と契約期間を複数社で比べる
過去の実績と同業種の経験を質問する
商談では、実績を具体的に聞き出します。Googleは、SEO業者の候補と面談する際の質問として次の項目を挙げています。
- 過去の作業のサンプルと成功事例をいくつか紹介してもらえるか
- Google検索の基本事項に準拠しているか
- 期待される結果とその時期、成果はどのように測定するのか
- 同業種でどのような実績があるか
- 該当する国や地域でどのような実績があるか
- 創業年数はどれくらいか
- 担当者とどのように連絡をとればよいか
Googleは、過去の顧客に対して提供されたサービスが役に立ったか・スムーズに連携できたか・良好な成果が得られたかを確認する方法も示しています。事例として紹介された企業に直接尋ねられるかどうかも、実績の確からしさを測る材料です。
同業種の実績は、業界の言葉と商習慣が通じるかどうかにつながります。BtoBとBtoCでは検討の長さが違い、同じ手法でも設計が変わるためです。
Google検索の基本事項に沿った手法かを確認する
手法が公開されているかどうかは、リスクの大きさに直結します。Googleは、隠し立てする会社や行動の目的を明確に説明しない会社に注意するよう示しています。
Googleが警戒すべき主張として挙げている内容は、次のとおりです。
- 変更を行うことで、検索結果の最初のページに必ず表示されるようになる
- Googleとの特別な関係がある
- Googleへの優先登録を宣伝している
- サイトの掲載順位を保証する
- リンクのトラフィック対策を宣伝している
- 何千もの検索エンジンへのサイト登録申請の効果を宣伝している
不審なメールでの営業も、Googleが注意を促している行為です。届いた営業メールの文面に順位の保証や優先登録の宣伝が並んでいたら、その時点で候補から外して差し支えありません。
成果の指標と測定方法を契約前にそろえる
成果の定義がずれたまま契約すると、毎月の報告が噛み合いません。Googleも、期待される結果とその時期、成果の測定方法を確認する質問を挙げています。
契約前にそろえる項目は、以下の4点です。
- 成果地点(問い合わせ・資料請求・受注のいずれか)
- 測定に使うツールと画面
- 報告の頻度と形式
- 成果が出ない場合の見直しの時期
測定に使うツールを一致させておくことも重要です。委託先の管理画面と自社のアクセス解析では、集計の条件が違って数字がずれる場合があり、どちらを正とするかで議論が止まります。
アカウントの権限は読み取りから渡す
外部に渡す権限は、必要な範囲にとどめます。Googleは、SEO監査を受け取る段階ではSearch Consoleへ読み取り権限のみを付与するようすすめています。
広告アカウントの所有者も確認したい項目です。委託先の名義で開設したアカウントは、契約が終わったときに過去の配信データごと引き継げない場合があるためです。自社名義で開設し、運用権限を委託先へ渡す形にすると、切り替えのときに困りません。
サイトの管理権限も同じ考え方で扱います。サーバーやドメインの管理情報は自社で保持し、作業に必要な範囲の権限だけを渡します。
見積もりの内訳と契約期間を複数社で比べる
見積もりは、合計額ではなく内訳で比べます。同じ「SEO対策 月額20万円」でも、記事制作が含まれる場合と別料金の場合では総額が変わるためです。
比較の観点は、次の5つです。
- 含まれる業務の一覧
- 記事や広告文の本数などの数量
- 初期費用の有無と金額
- 最低契約期間と中途解約の条件
- 広告費が別途必要かどうか
相見積もりは3社から5社程度に絞るのが目安です。候補が多すぎると比較そのものに時間がかかり、商談の対応だけで担当者の工数が埋まります。
Web集客の代行でよくある失敗例
費用をかけても成果につながらない場合、原因は委託先の力量よりも契約前の準備にあります。よくある失敗の型を知っておくと、契約前に避けられます。Web集客の代行でよくある失敗例は、以下の4つです。
- 検索順位の保証をうたう会社に依頼する
- 情報を渡さずに丸投げする
- 成果地点を決めずに契約する
- 効果が出る前に短期間で解約する
検索順位の保証をうたう会社に依頼する
順位を保証する営業は、Googleが警戒対象として名指ししている内容です。Googleは、変更を行うことで検索結果の最初のページに必ず表示されるようになるという主張や、掲載順位を保証する主張に注意するよう示しています。
ローカル検索でも事情は同じです。Googleは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていないと明記しています。保証をうたえる立場の会社は存在しません。
保証を前提に予算を組むと、順位が動かなかったときに次の手が打てません。順位は目的ではなく途中の指標だと整理しておくと、営業の言葉に引きずられずに済みます。
情報を渡さずに丸投げする
契約したあと、委託先からの質問に答えないまま数か月が過ぎる例があります。商品の強み・失注の理由・想定顧客の情報が届かないため、委託先は一般的な内容しか作れません。
丸投げを避ける仕組みは、契約と同時に作ります。月1回の定例と、質問に回答する担当者と期限を決めておくと、やり取りが止まりません。
社内で情報を集める作業自体にも時間がかかります。営業部門への聞き取りは、契約前に着手しておくと初月から施策が動きます。
成果地点を決めずに契約する
成果地点を決めないまま始めると、報告を受けても評価ができません。アクセス数は増えたが問い合わせが変わらない状態で、継続するか解約するかの判断材料がない状況に陥ります。
問い合わせ件数を成果地点に置く場合は、件数の測り方まで決めます。フォームの送信を数えるのか、電話を含めるのか、営業が対応した件数まで見るのかで数字は変わるためです。
売上までを成果地点に置くときは、商談から受注までの期間を計算に入れます。検討期間が3か月の商材で、契約から2か月で売上を評価しても答えは出ません。
効果が出る前に短期間で解約する
SEOやコンテンツ制作を3か月で打ち切ると、費用だけが出ていきます。Googleは、数時間で反映される変更と数か月かかる変更があるとし、数週間待ってから検索結果への影響を確認するようすすめています。判断に必要な期間を確保しないまま解約すると、投じた費用が回収されません。
各社が最低契約期間を設けているのも、同じ理由からです。スリーカウントの公式サイトでは成果報酬型SEO対策の契約期間が6か月以上、S&Eパートナーズの公式サイトではMEO対策ベーシックプランの契約期間が6か月以上と案内されています。
短期で数字を動かす必要があるなら、選ぶ施策そのものを変えるのが現実的です。Web広告の運用は配信開始から数字が出るため、SEOの立ち上がりを待つ期間の穴を埋める使い方ができます。
Web集客の代行が向いている企業
代行は、どの企業にも同じ効果をもたらすわけではありません。向いている企業には共通する条件があります。Web集客の代行が向いている企業の条件は、以下の4つです。
- Web集客の担当者が他業務と兼任している
- 施策の判断はできるが実務の手が足りない
- 半年から1年の費用を確保できる
- 商品情報と顧客情報を社内で説明できる
兼任の担当者しかいない企業では、実務の外出しがそのまま時間の確保につながります。広告の入稿やレポート作成のような定型の作業を外に出せば、社内では判断に集中できます。
費用の面では、期間の見通しが立つかどうかが分かれ目です。月額固定型の契約は最低契約期間が設定されている例が多く、S&Eパートナーズの公式サイトではMEO対策ベーシックプランが6か月以上と案内されています。期間の途中で予算が止まる見込みなら、契約の前に社内の合意が必要です。
商品情報と顧客情報を説明できる体制も条件に入ります。委託先へ渡す材料が社内にそろっていれば、契約の初月から施策が動き始めます。
Web集客を自社で進めた方がよい企業
反対に、代行を入れない方が早い企業もあります。Web集客を自社で進めた方がよい企業の条件は、次の3つです。
- 集客の目的と対象顧客がまだ定まっていない
- 社内に施策を判断できる人がいない
- 使える予算が数万円にとどまる
目的と対象顧客が定まっていない段階では、委託先も施策を設計できません。誰に何を売るのかが決まってから代行に出すと、最初の提案から精度が上がります。
判断できる人が社内にいない場合、代行の提案を評価できません。提案をそのまま受け入れる状態が続くと、費用の妥当性を誰も検証できなくなります。まずは担当者を決め、Googleが公開しているスターターガイドのような一次情報で基礎を押さえるところから始めましょう。
予算が数万円にとどまる場合も、選択肢が限られます。バリューエージェントの公式サイトではMEO対策プランが月額3万円〜と案内されており、対象を店舗の集客に絞れば低い金額から始められる余地はあります。広い範囲を任せる契約は、予算が整ってからの検討で構いません。
Web集客の代行は任せる範囲と成果地点を決めてから選びましょう
Web集客の代行で費用が無駄になる原因は、委託先の力量よりも、契約前に範囲と成果地点を決めていないことにあります。任せる工程と自社に残す役割を先に線引きすれば、見積もりの比較も報告の評価も社内でできるようになります。
Web集客の代行を検討する際に押さえる点は、次の4つです。
- 代行に出せるのはSEO・Web広告の運用・コンテンツ制作・SNS運用・MEO対策の実務で、商品情報の提供と施策の判断、制作物の確認は自社に残る
- 料金体系は月額固定型・広告費連動型・成果報酬型に分かれ、初期費用と「月額×最低契約期間」を足した総額で比べる
- 依頼先はGoogleが示す質問項目で実績と手法を確認し、順位の保証をうたう会社は候補から外す
- 成果地点と測定方法を契約前にそろえ、判断に必要な期間を確保してから継続と解約を決める
最初にやることは、いまWeb集客のどの工程で手が止まっているかを書き出す作業です。工程の一覧ができたら、外に出す工程と社内に残す工程に印を付けてから、複数社へ見積もりを依頼してください。
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