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BtoB SEOのやり方!キーワード選定からCV設計・効果測定まで徹底解説

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BtoB SEOの進め方。キーワード選定、記事の制作、CVの設計、効果測定の4段の流れ図。

自社サイトに記事を30本ほど公開したのに、問い合わせフォームからの連絡は月1件あるかないかの状態が続いています。アクセス解析を開くと、伸びているのは用語解説の記事ばかりで、サービスページの閲覧数はほとんど変わっていません。BtoBのSEOは、記事の本数を増やすだけでは問い合わせにつながらない仕組みです。

この記事では、BtoB SEOの特徴、キーワード選定、コンテンツ設計、CV設計、効果測定、外部へ依頼するときの選び方を解説します。記事を読めば、自社サイトのどこに手を入れれば問い合わせが増えるのかを判断できます。BtoB SEOは、検索数の小さい課題キーワードを拾い、記事ごとに受け皿を用意し、問い合わせ数で測る順番に組み替えると成果につながる施策です。

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BtoB SEOがBtoCのSEOと違う3つの特徴

BtoBの商材は、検索する担当者と契約を決める決裁者が別の人であることが多く、BtoCと同じ考え方では成果が出ません。検索した人がその場で申し込む流れにならないため、施策の組み立て方も測り方も変わります。BtoB SEOがBtoCのSEOと違う特徴は、以下の3つです。

  • 検討期間が長く、1件の契約に複数の担当者が関わる
  • 検索されるキーワードの検索数が小さく、専門用語が中心になる
  • 成果をアクセス数ではなく問い合わせ数で測る

1つ目の特徴は、購買までの時間と関係者の多さです。BtoBの導入検討では、情報を集める現場担当者、要件を詰める部門長、金額を決める決裁者がそれぞれ別のページを見ます。最初に検索した担当者が社内で説明する場面まで想定し、根拠として使える情報をサイトに置く必要があります。

2つ目の特徴は、キーワードの検索数の小ささです。BtoBの業務課題を表すキーワードは、月間の検索数が2桁にとどまるものも珍しくありません。検索数が小さくても、検索した人の大半が自社の顧客になりうる業種・職種であれば、そのキーワードは取りにいく価値があります。

3つ目の特徴は、成果指標の置き方です。BtoCの物販と違い、BtoBのサイトは訪問がそのまま売上にならず、問い合わせや資料請求を経て営業がつながります。セッション数が伸びても問い合わせが増えていないなら、キーワードか受け皿のどちらかがずれている状態です。

BtoB SEOのキーワード選定の手順

BtoB SEOの成果は、どのキーワードで上位に表示されるかでほぼ決まります。検索数の大きいキーワードを並べても、検索している人が自社の顧客とは限らないため、選ぶ基準を先に決めておく必要があります。BtoB SEOのキーワード選定の手順は、次の5つです。

  • 自社が解決できる課題からキーワードを洗い出す
  • 検索意図を情報収集・比較検討・指名の3段階に分ける
  • 検索数の小さいキーワードを候補から外さない
  • 検索結果を実際に見て上位表示の可能性を判断する
  • キーワード調査に使うツールを決める

自社が解決できる課題からキーワードを洗い出す

キーワード探しは、調査ツールではなく自社の営業記録から始めます。BtoBの見込み客は、サービス名ではなく自分が抱えている業務上の課題を言葉にして検索するのが理由です。営業担当者が商談で受けた質問、失注の理由、問い合わせメールの本文、サービス資料の目次に出てくる言葉を、そのまま書き出します。

洗い出すときの材料は、以下のとおりです。

  • 商談で繰り返し受ける質問
  • 失注理由として記録された言葉
  • 問い合わせフォームの自由記述欄
  • サービス資料と提案書の目次
  • 既存顧客が導入前に使っていた業務フローの呼び方

書き出した言葉は、課題を表す語と業務を表す語に分けて並べるのが基本です。「勤怠 集計 手間」のような課題語と、「勤怠管理 システム」のような業務語では、検索している人の状況が違います。課題語は解決手段をまだ知らない層、業務語はすでに手段を探している層が使う言葉です。

社内でしか通じない製品名や略語は、候補から外します。顧客が実際に口にした表現へ置き換えてから、キーワードの候補一覧に載せてください。

検索意図を情報収集・比較検討・指名の3段階に分ける

洗い出したキーワードは、検索している人がどの段階にいるかで3つに分けます。段階を分けずに並べると、記事を書く順番も、記事に置く案内の内容も決められません。BtoB SEOで使う3段階の分け方は、以下のとおりです。

  • 情報収集: 課題の原因や解決方法を調べている段階
  • 比較検討: 手段を絞り込み、費用や他社との違いを調べている段階
  • 指名: 自社名やサービス名で調べている段階

情報収集の段階は、記事で接点を作る対象です。「勤怠 集計 効率化」のようなキーワードでは、読んだ人がその場で問い合わせる可能性は高くありません。自社の名前を覚えてもらい、次に調べるときに思い出される位置を取るのが目的です。

比較検討の段階は、問い合わせに近いキーワードが並びます。「勤怠管理システム 比較」「勤怠管理システム 費用」のような検索では、読んだ人が選定の材料を探しています。費用の考え方、導入までの流れ、他の手段との違いを具体的に書いたページが必要です。

指名の段階は、サービスページと導入事例で受けます。社名やサービス名で検索する人は、すでに候補として名前が挙がっている状態です。ここで古い料金表や更新の止まった事例が出てくると、検討から外れる原因になります。

検索数の小さいキーワードを候補から外さない

BtoBのキーワードは、月間検索数が小さいものほど顧客に近い場合があります。「経費精算 電子帳簿保存法 対応」のような長いキーワードを検索するのは、その業務を実際に担当している人だからです。検索数が10でも、10人全員が担当者であれば、検索数1,000の一般的な用語より問い合わせにつながります。

複数の語を組み合わせた長いキーワードは、ロングテールキーワードと呼ばれます。ロングテールキーワードは競合が少なく、公開したページが上位に表示されるまでの期間も短くなりやすい領域です。検索数の表示が「0」や「10」でも、業務の実態と合っていれば候補に残します。

調査ツールが表示する検索数は、あくまで推計値です。BtoBの専門的な語では、実際の検索が発生していてもツール側の表示が0になる場合があります。数字だけで機械的に切り捨てず、営業現場で実際に使われている言葉かどうかを合わせて判断してください。

検索結果を実際に見て上位表示の可能性を判断する

候補のキーワードは、実際に検索して結果の画面を確認します。上位に並ぶのが公的機関のページと大手メディアばかりなら、自社サイトが同じ場所に入るには時間がかかる領域です。上位に事業会社のサービスページやブログが並んでいれば、内容で勝てる可能性があります。

確認するのは、以下の項目です。

  • 上位10件に事業会社のページが含まれるか
  • 上位ページが答えている内容と自社が書ける内容が重なるか
  • 上位に広告が並び、費用をかけた競合が多いキーワードか
  • 検索した人が求めているのが情報か、サービスそのものか

Googleは、検索結果で上位に表示するのは、ユーザーにメリットをもたらすことを目的として作成された、有用で信頼できる情報だと説明しています。上位ページより詳しく書けない領域では、無理に狙わず別のキーワードへ回すのが現実的な判断です。

キーワード調査に使うツールを決める

キーワードの検索数と関連語を調べるツールは、無料のものと有料のものがあります。着手の段階では無料の範囲でも足り、候補の数が増えてから有料へ切り替える進め方が一般的です。ツールを決めておくと、担当者が変わっても同じ基準でキーワードを選べます。

ラッコキーワードの公式サイトでは、フリープランが無料で、年払いの場合にエントリープランが月額660円、ライトプランが月額990円、スタンダードプランが月額2,475円です。Ahrefsの公式サイトでは、月払いの場合にライトプランが月額19,900円、スタンダードプランが月額38,400円と案内されています。検索順位の計測や競合サイトの分析まで行うかどうかで、必要なプランが変わります。

Google Search Consoleは、自社サイトの検索データを見る無料のツールです。自社サイトがすでにどのキーワードで表示されているかは、有料ツールを契約しなくても確認できます。

BtoB SEOのコンテンツ設計

キーワードを決めても、ページの役割が整理されていないと問い合わせにはつながりません。BtoBのサイトでは、検索で入ってきた人が読むページと、契約の判断に使うページを分けて用意する必要があります。BtoB SEOのコンテンツ設計で決めることは、次の5つです。

  • サービスページと記事の役割を分ける
  • 課題から探している層に向けた記事を作る
  • 導入事例とよくある質問で比較検討層の疑問に答える
  • 一次情報と専門性でE-E-A-Tを満たす
  • 関連する記事とサービスページを内部リンクでつなぐ

サービスページと記事の役割を分ける

サービスページと記事は、狙うキーワードも書く内容も別物です。サービスページは比較検討と指名の段階を受け、自社の提供内容・料金の考え方・導入の流れを書きます。記事は情報収集の段階を受け、課題の原因と解決の選択肢を書く場所です。

役割を分けないまま、記事の中で自社サービスの説明を長く書くと、検索した人が求めている情報が薄まります。反対に、サービスページに一般的な解説を大量に書くと、検討している人が必要な情報にたどり着けません。ページごとに「誰のどの段階に答えるか」を1行で決めてから書き始めるのが有効です。

サービスページは、検索対策の前に情報の過不足を見直すのが先です。Googleは、タイトルはそのページに固有で、明確かつ簡潔であり、内容を正確に説明するものにするよう案内しています。メタディスクリプションについても、そのページに固有で、非常に的確な要点が簡潔に記載されているものを質の高い例として挙げています。

課題から探している層に向けた記事を作る

記事で狙うのは、自社サービスをまだ知らない層です。「請求書 発行 ミス 防止」のようなキーワードで検索している人は、システムの導入を検討しているとは限らず、いまの業務をどう直すかを調べています。解決の選択肢を並べ、その中で自社の手段がどの位置にあるかを示す構成が適切です。

記事に入れる要素は、以下のとおりです。

  • 課題が起きる原因の説明
  • 自社サービスを使わない解決方法
  • 手段ごとに向いている企業規模や業務量
  • 判断に必要な費用と手間の比較
  • 次に調べるべき項目

自社サービスを使わない方法も書くのは、検討の初期に信頼を得るためです。売り込みだけの記事は読んだ人が離れ、社内での共有にも使われません。Googleも、検索エンジンからのアクセスの増加を主な目的として作成されたコンテンツを再評価の対象として挙げています。

導入事例とよくある質問で比較検討層の疑問に答える

比較検討の段階では、他社がどう使っているかが最大の判断材料です。導入事例には、導入前の課題、選定の理由、導入後に変わった業務を書きます。社名を出せない場合でも、業種・従業員規模・対象業務の3点があれば、読んだ人は自社と重ねて読めます。

よくある質問のページは、営業が繰り返し受ける質問をそのまま載せる場所です。契約期間、解約の条件、既存システムとの連携可否、サポートの範囲は、検討中に必ず確認される項目になります。回答をサイトに置いておくと、社内で説明する担当者がそのまま引用できます。

導入事例とよくある質問は、記事よりも更新の優先度が高いページです。料金改定や機能追加があったときに古い記述が残ると、指名検索で来た人が誤った情報のまま判断します。更新した日付を記載し、内容を見直した記録を残してください。

一次情報と専門性でE-E-A-Tを満たす

E-E-A-Tとは、経験・専門性・権威性・信頼性の4つの頭文字をとった言葉です。Googleは、ランキングシステムがさまざまな要因を組み合わせてE-E-A-Tを備えたコンテンツを特定しており、その中で信頼性が最も重要だと説明しています。BtoBの専門的なテーマでは、書き手が実際にその業務を知っているかどうかが内容に表れます。

自社にしかない情報を出すのが、最も確実な方法です。Googleは、独自の情報・研究・分析を示しているか、実質的で詳細な説明を提供しているかを、自己評価の質問として挙げています。自社で実施した調査、支援件数から見えた傾向、現場で使っている判断基準は、他社が書き写せない情報です。

書き手の情報も明示が必要です。Googleは、著者が明確に示されているか、著者や関係者についての詳細につながるものがあるかを確認項目として挙げています。担当者名と所属、その分野での担当年数を記事に添えると、読んだ人が内容の出どころを確認できます。

生成AIを使う場合は、開示の仕方に注意が必要です。Googleは、AIによる生成を開示などの方法でユーザーに対して明確にしているか、その役割を説明しているかを挙げています。

関連する記事とサービスページを内部リンクでつなぐ

内部リンクは、読んだ人の移動経路とGoogleのページ発見の両方に関わります。Googleは、主にクロール済みのページからリンクをたどって新しいページを発見すると説明しています。公開したまま、どこからもリンクされていない記事は、読まれる機会も見つけられる機会も少ない状態です。

リンクを置く場所は、記事の内容と関係する箇所に限ります。文脈と関係のない位置に一覧としてリンクを並べても、読んだ人は移動しません。課題の解決手段を説明した直後に、その手段を提供するサービスページへのリンクを置く形が自然です。

リンクの文言は、リンク先の内容がわかる言葉にします。Googleは、適切なアンカーテキストがあれば、ユーザーと検索エンジンはリンクされたページにアクセスする前にその内容を簡単に把握できると説明しています。「こちら」「詳細はこちら」ではなく、リンク先のページ名や内容を文言にしてください。

BtoB SEOのCV設計

BtoB SEOで成果が出ない原因の多くは、記事の内容ではなく受け皿の側にあります。検索から入ってきた人が次に何をすればよいかわからないページは、読み終えた時点で離脱します。BtoB SEOのCV設計で決めることは、次の4つです。

  • 記事の検索意図に合わせてCTAを出し分ける
  • 資料ダウンロードを中間のCVとして用意する
  • 問い合わせフォームの入力項目を絞る
  • 記事ごとにCVまでの経路を1つに決める

記事の検索意図に合わせてCTAを出し分ける

CVとはコンバージョンの略で、サイト上で達成したい成果を指します。CTAは行動喚起を意味し、問い合わせボタンや資料請求のリンクがこれにあたります。情報収集の段階で入ってきた記事に「無料相談はこちら」だけを置いても、読んだ人の状況とは合いません。

段階ごとの組み合わせは、以下のとおりです。

  • 情報収集の記事: 課題整理に使える資料のダウンロード
  • 比較検討の記事: 料金の考え方をまとめた資料、個別相談の案内
  • 指名検索のページ: 問い合わせフォーム、見積もり依頼

記事の内容と案内の内容がずれていると、クリックされないまま終わります。記事で扱った課題をそのまま解決する資料を用意し、記事の話題と地続きの言葉で案内するのが基本です。

資料ダウンロードを中間のCVとして用意する

BtoBでは、問い合わせの手前に段差の低いCVを置きます。検討を始めたばかりの担当者にとって、営業担当者との面談は心理的な負担が大きい行動です。課題の整理に使える資料を用意しておくと、面談に進む前の段階で連絡先を受け取れます。

営業に渡す前提の資料としては、業務の進め方をまとめた手順書、選定時の確認項目をまとめた一覧、法改正への対応をまとめた解説が使いやすい形式です。自社サービスの紹介だけの資料は、まだ検討段階にない担当者には響きません。

受け取る情報の量は、資料の内容に見合う範囲にとどめます。氏名・会社名・メールアドレスで足りる資料に、従業員数や導入予定時期まで必須で求めると、入力の途中で離脱が起こります。

問い合わせフォームの入力項目を絞る

フォームの項目数は、そのまま問い合わせ数に影響します。営業が後から確認できる情報は、フォームで聞かずに削るのが基本です。必須項目を減らすと入力の負担が下がり、検討の初期にいる担当者でも送信しやすくなります。

見直すときの観点は、以下のとおりです。

  • 必須項目を営業が最初の連絡で確認できる情報まで削る
  • 入力形式の指定を減らし、全角と半角の制限をなくす
  • 送信ボタンの文言を行動の内容に合わせる
  • 送信後に何が起こるかを画面に書く
  • スマートフォンでの表示と入力を確認する

送信後の案内も設計に含めます。返信までの目安と、担当者から連絡が来る方法を画面に書いておくと、送信した人が待つ間の不安を減らせます。

記事ごとにCVまでの経路を1つに決める

1つの記事から複数の行き先を示すと、読んだ人はどれを選ぶか迷います。記事ごとに「この記事を読んだ人には何をしてほしいか」を1つ決め、その経路だけを案内する形が有効です。経路を決めておくと、後から効果を測るときにどの記事が問い合わせに貢献したかを追えます。

経路は、記事から資料請求、資料請求からメールでの案内、案内から個別相談の順序です。各段階で離脱する人がいる前提で、それぞれの段階の件数を記録します。段階ごとの件数がわかると、記事を増やすべきか、資料を作り直すべきかの判断ができます。

サービスページへの動線は、記事の本文中に自然な形で置くのが有効です。読み終えた位置にだけ置くと、途中で離脱した人には届きません。課題の解決手段を説明した箇所から、対応するサービスページへ移動できるようにしてください。

BtoB SEOの効果測定

BtoB SEOは成果が出るまでに時間がかかるため、途中の変化を数字で追える状態にしておく必要があります。順位とアクセス数だけを見ていると、問い合わせにつながらない記事を増やし続ける結果になります。BtoB SEOの効果測定で見る項目は、次の4つです。

  • Search Consoleで表示回数とクリック数を確認する
  • GA4のキーイベントで問い合わせ数を数える
  • キーワードごとに順位と問い合わせ数を突き合わせる
  • リライトの判断はデータが溜まってから行う

Search Consoleで表示回数とクリック数を確認する

Search Consoleの検索パフォーマンスレポートには、4つの指標が並びます。Googleの説明によると、クリック数はGoogleからサイトへのリンクがクリックされた頻度、表示回数はサイトへのリンクがGoogleで閲覧された頻度を示します。CTRはクリック数を表示回数で割った値で、平均掲載順位はサイトへのリンクのGoogleにおける掲載順位の相対ランキングです。

見るときは、クエリ別とページ別の2つの並べ方を使い分けます。クエリ別では検索キーワード単位、ページ別ではURL単位でデータが集計されます。表示回数はあるのにクリック数が少ないページは、タイトルとメタディスクリプションが検索している人の求める内容と合っていない状態です。

BtoBのキーワードは検索数が小さいため、1日単位では判断できません。表示回数が数十件のキーワードでは、日々の増減は誤差の範囲に収まります。月単位で並べ、前の期間と比べる見方が現実的です。

GA4のキーイベントで問い合わせ数を数える

問い合わせと資料請求の件数は、GA4のキーイベントで記録します。GA4はGoogleアナリティクス4の略で、サイト上の行動を計測する無料のツールです。Googleの説明では、キーイベントはビジネスの成果にとって特に重要なアクションを測定するイベントとされています。

設定の手順は、以下のとおりです。

  1. ビジネスにとって重要なアクションを測定するイベントを作成または特定する
  2. そのイベントにキーイベントの指定をする
  3. レポートでトリガー回数を確認する

キーイベントに指定するのは、問い合わせ完了、資料ダウンロード完了、個別相談の申し込み完了です。フォームの表示や送信ボタンの表示を成果として数えると、実際の件数より多い数字が出ます。完了画面の表示、または送信の完了を条件にしてください。

キーワードごとに順位と問い合わせ数を突き合わせる

順位と問い合わせ数は、別々に見ても判断材料になりません。順位が上がったキーワードのページから、実際に問い合わせが発生しているかを並べて確認します。BtoBでは、順位が3位でも問い合わせが出るキーワードと、1位でも1件も出ないキーワードが混在します。

突き合わせる項目は、以下のとおりです。

  • キーワードと対応するページのURL
  • 平均掲載順位とクリック数
  • そのページを経由したキーイベントの発生件数
  • 問い合わせから商談に進んだ件数

商談に進んだ件数まで並べると、キーワード選定の精度が見えます。クリック数が多いのに商談が1件もないキーワードは、検索している人が自社の顧客層と違う可能性が高い状態です。次に狙うキーワードを決める材料として、記録を残しておきます。

リライトの判断はデータが溜まってから行う

公開直後の順位で内容を書き換えるのは、判断としては早すぎます。Googleの説明によると、変更した結果がGoogle側に反映されるまでにはある程度の時間がかかり、数時間かかる変更もあれば数か月かかる変更もあるとのことです。数週間待ってからGoogle検索の検索結果に良い影響があったかどうかを確認するよう案内されています。

書き換えの対象は、データを見て選びます。表示回数が伸びているのにクリック数が少ないページはタイトルと説明文、クリック数はあるのに問い合わせが出ないページは本文の内容と案内の置き方が対象です。順位が20位以下で表示回数も少ないページは、キーワードの選定から見直します。

書き換えた日付と内容は記録します。何をいつ変えたかがわからないと、順位や問い合わせ数が動いた理由を後から判断できません。

BtoB SEOでやってはいけない施策

成果を急ぐ場面で選ばれやすい施策の中には、順位を大きく下げる原因になるものがあります。Googleはスパムに関するポリシーで違反行為を示しており、該当すると検索結果への表示自体が失われる可能性があります。BtoB SEOでやってはいけない施策は、以下の3つです。

  • 検索順位だけを目的にした記事の量産
  • 金銭のやり取りによる被リンクの獲得
  • 生成AIの出力を確認せずに公開する

検索順位だけを目的にした記事の量産

キーワードの数だけ記事を作る進め方は、BtoBでは特に効果が出ません。Googleは、検索エンジンからのアクセスの増加を主な目的として作成されたコンテンツや、多くのトピックについてコンテンツを作成する際にかなりの部分に自動化を使用している場合を、再評価が必要な例として挙げています。

BtoBの読み手は、検討中の担当者です。内容の薄い記事は社内での共有にも使われず、問い合わせにもつながりません。Googleは、実際の経験がないにもかかわらずニッチなトピックを扱う場合も、同じく再評価の対象として挙げています。

本数を増やす前に必要なのは、既存ページの内容の確認です。似たキーワードで複数の記事がある場合は、1本にまとめた方が読み手にとってわかりやすくなります。

金銭のやり取りによる被リンクの獲得

被リンクとは、他のサイトから自社サイトに向けて設置されたリンクです。Googleは、検索ランキングを操作することを主な目的としてサイトへのリンクやサイトからのリンクを作成する行為をリンクスパムとしています。

Googleが挙げている違反行為は、以下のとおりです。

  • リンク自体やリンクを含む投稿に関して金銭をやり取りする
  • 商品やサービスと引き換えにリンクを設定する
  • 相互リンクを目的としたパートナーページを作成する
  • 自動化ツールでリンクを生成する
  • ゲスト投稿やプレスリリース内で意図的なアンカーテキストを使う
  • 低品質なディレクトリからリンクを集める

広告やスポンサーリンクそのものが違反になるわけではありません。Googleは、適切な修飾属性を付与すれば違反とならないと説明しており、rel="nofollow"などがその例として挙げられています。業者から被リンクの購入を提案された場合は、内容を確認してから判断してください。

生成AIの出力を確認せずに公開する

生成AIで下書きを作ること自体は、ポリシー違反ではありません。Googleが問題としているのは、検索ランキングを操作することを目的にAI生成などの自動化を使用してコンテンツを作成している場合です。事実の確認をせずに公開する運用は、この状態に近づきます。

BtoBの記事では、誤った情報の影響が大きくなります。法令の要件、対応可能な業務範囲、料金の条件は、社内での説明資料として引用される内容です。生成された文章に含まれる数字と固有名詞は、公開前に一次情報で確認します。

自社にしかない情報を足す工程も必要です。生成AIが出力できるのは一般的な説明までで、自社の支援実績から見えた傾向や現場の判断基準は含まれません。

BtoB SEOを外部に依頼するときの選び方と費用

社内に担当者が1人しかいない状況では、キーワード選定から記事制作、計測までを自社だけで回すのは現実的ではありません。外部に依頼する場合も、任せきりにせず判断の基準を持っておく必要があります。BtoB SEOを外部に依頼するときに確認することは、以下の3つです。

  • 外部に依頼できるBtoB SEOの業務範囲
  • 依頼先を見極めるときに確認する質問
  • BtoB SEOの費用の実例

外部に依頼できるBtoB SEOの業務範囲

外部に依頼できる業務は、大きく分けて4つあります。キーワード選定と構成案の作成、記事の執筆、サイトの技術的な改善、計測とレポートです。自社の商材知識が必要な部分と、手順が決まっている部分を切り分けると、どこを依頼するかが決まります。

依頼しやすいのは、手順が決まっている作業です。記事の執筆、構成案の作成、順位の計測は、社外でも進められます。自社の強みの整理、導入事例の取材先の選定、料金の見せ方は、社内の判断が必要な部分です。

依頼する範囲を決めたら、成果物の形と納期を契約書に書きます。口頭の合意だけで進めると、記事の本数と質のどちらを優先するかで認識がずれます。

依頼先を見極めるときに確認する質問

Googleは、SEO業者との面談で確認する項目を公開しています。案内されているのは、過去の作業のサンプルと成功事例を紹介してもらえるか、Google検索の基本事項に準拠しているか、期待される結果とその測定方法、同業種での実績、創業年数と連絡方法です。サイトの変更内容を詳しく説明してくれるかも項目に含まれます。

避けるべき業者の特徴も示されています。Googleが挙げているのは、検索結果の最初のページに必ず表示されると主張する業者、行動の目的を明確に説明しない会社、Googleとの特別な関係や優先登録を主張する業者、事前の了承なく不審なメールを送る業者です。順位を保証する提案を受けた時点で、依頼先の候補から外す判断ができます。

権限の渡し方にも注意が必要です。GoogleはSearch Consoleへは読み取り権限のみを付与するよう案内しており、初期段階では書き込み権限を避けるとしています。契約前の段階で、どの権限をいつ渡すかを決めておいてください。

BtoB SEOの費用の実例

支援会社の料金は、契約する業務範囲で変わります。株式会社メリルでは、SEOの戦略立案や改善提案を行うSEOコンサルが月額300,000円、サイトの運用をまとめて任せるサイト運用代行が月額200,000円と案内しています。

ツールだけを自社で契約する方法も選択肢です。ラッコキーワードの公式サイトでは、無料のフリープランのほか、年払いの場合にエントリープランが月額660円、ライトプランが月額990円、スタンダードプランが月額2,475円と案内されています。Ahrefsの公式サイトでは、月払いでライトプランが月額19,900円、スタンダードプランが月額38,400円と案内されています。

見積もりの比較で見るのは、金額だけでなく作業の内訳です。同じ月額でも、記事の本数、改善提案の頻度、レポートの内容は会社ごとに違います。契約前に、1か月あたりに何が納品されるかを一覧で出してもらってください。

BtoB SEOはキーワード選定とCV設計から組み立てましょう

BtoB SEOで問い合わせを増やすには、記事の本数ではなく、キーワードと受け皿の設計から手を付ける順番が有効です。検索する担当者と決裁者が別であること、検索数が小さいこと、成果が問い合わせ数で測られることが、BtoCとの違いになります。

BtoB SEOで押さえる点は、次の5つです。

  • キーワードは自社の営業記録から洗い出し、情報収集・比較検討・指名の3段階に分ける
  • 検索数が小さくても、業務の実態と合っていれば候補に残す
  • 記事とサービスページの役割を分け、導入事例とよくある質問で比較検討層に答える
  • 記事ごとにCVまでの経路を1つ決め、問い合わせの手前に資料ダウンロードを置く
  • Search Consoleの表示回数とGA4のキーイベントを月単位で並べて判断する

まずは、営業担当者が商談で受けた質問を10個書き出し、検索されている言葉に置き換えるところから始めましょう。

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